ドッグフードとキャットフードの違い

犬と猫をいっしょに飼っていると、フードを分けるのが面倒だと感じることはありませんか。
はたまた犬が猫のフードを食べようとすることもあるかもしれません。
ドッグフードとキャットフードは一体どこが違うのでしょうか。

1.ドッグフードとキャットフード

犬と猫は二大ペットといわれていますが、体の構造は全く異なる生き物です。
そのため生命維持に必要な栄養成分も異なってきます。
ドッグフードとキャットフードの主な違いは2つあります。

(1)嗜好性

一般的にキャットフードのほうが味や香りが強く、嗜好性が高くなっています。
猫は犬よりも味覚センサーが少ないため、味オンチだといわれています。
そのためキャットフードは、味や香りが濃くなるように作られています。

(2)成分

ドッグフードは肉、キャットフードは魚でできていることが多いです。
これはそれぞれに必要な栄養素が異なるためです。
犬に比べて猫は、体内で生成できる栄養素が少なく、食べ物を摂取することによってのみ栄養素を得ることができます。
そのため犬よりも多くの栄養分を含んだフードが必要で、その結果嗜好性をも高くなるという仕組みです。

2.犬がキャットフードを食べたらどうなるの?

犬がキャットフードを食べてしまったら、もしかすると軟便になるかもしれませんが、1~2食なら特に問題はないでしょう。
逆に猫がドッグフードを食べてしまった場合も同様です。
しかし長年食べ続けると、命を脅かす危険にもつながります。
犬にとってキャットフードは、栄養過多です。
脂質の摂りすぎで肥満になったり、塩分の摂りすぎで腎臓や心臓の病気になったりすることも考えられます。
また味の濃いキャットフードに慣れた犬は、ドッグフードに見向きもしなくなるかもしれません。

反対に猫にとってドッグフードは、栄養が足りなさすぎます。
栄養素の多くを自家生成できない猫は、食べ物から栄養が得られなくなると栄養失調や視力低下などに陥ることがあります。

ドッグフードとキャットフードは、外観が似ていても成分は全く異なります。
それぞれの体に合ったものを与えることが健康な体づくりにつながります。
特に両者をいっしょに飼っている家庭では、エサを与える場所を別にするなどの工夫をすると良いでしょう。